昭和39年頃に建てられた庭付き一戸建てのヴィンテージハウス
初めてお家を見せていただいたのは昨年の初夏それからじっくりと進めてまいりました
お施主さんが家族とともに育ち、ひととき空き家になっていた家を甦えらせる計画です

全てを新しく刷新するのではなく当時の床材や建具などいい素材はそのまま残し天井を取って屋根裏をみせるなど大きく変えるところは大胆に変える
玄関の腰壁は竣工当初からオリジナルの左官の意匠
廊下はもとの明るいミントグリーンから落ち着きあるグレーに塗り替えて雰囲気を変えました
リビングドアはとっておきの古建具を

こちらは和室から洋室へ改装して
アトリエとして使われる予定のお部屋です

キッチンはもとあった位置のまま
マホガニーのカウンターにステンレスのオーバーシンクとIHヒーターをはめこんで
L型に拡張することでレンジフードも組み込めました

キッチン裏の壁面は趣味のCD棚に
奥の和室にもとっておきの古建具を
壁は御納戸茶という伝統色を採用しています
洗面室の床は足に優しいコルクを採用
そしてこちらにもとっておきの古建具を
台所の勝手口から出入りしていた洗濯場を洗面から出入りできるよう内部の間仕切りを変更しましたデッキを設けて出入りしやすく洗面室には光と風も入って一石二鳥
2階へ

こちらも畳の部屋からフローリングへ改装しています

黒板仕様のドアはもともと1階についていた(私個人的に)とても気に入っているドアを移設

押入れの襖と中棚を取り払い床を一続きにしてオープンなクローゼットに改造しています

左官壁やタイル貼など住まい手さんと力を合わせて完成しました
どの部屋もそれぞれに思い入れのある空間です

デザイン施工/クラニスム写真/芥子富吉